
2025年はもう4月になった。お久しぶりです。
気温は幾分過ごしやすく桜も咲き去年同様店の近くにある堀江公園にお花見をする人がちらほら。
街にはダウンを着ている人もいなくなり心なしか足取りも落ち着き、春の空気や匂いを楽しみながら軽やかに歩いている人が多い。
そんな春の訪れを感じる中僕は今年初のブログを書いている訳だが更新していなかった理由がある。
第一に忙しかったという理由は言い訳にしかならないのでそんなつまらない事を書く気は無く、どうしても今年一発目の記事は今日紹介するブランドで始めたかったのだ。
色々書きたい事も多いので早速本題に移ろう。
TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.が我々エレファントのラインナップとして加わる事になった。
これ以上嬉しいことは無い。
僕が愛してやまないブランド、デザイナーでありそれを皆様と共有できるのだから。
知らない人の為に簡単に説明しておく。
宮下貴裕
東京生まれで90年代から「NUMBER (N)INE」を設立。
NUMBER (N)INEは00年代のユースカルチャーである裏原世代を始め、日本だけに留まらずパリでのランウェイなど世界各国のファッションヘッズを虜にしてきた。
09AWを最後に同ブランドの”解散”を発表。
翌年の2010年からTAKAHIROMIYASHITATheSoloIst.(以下Soloist)を立ち上げ、現在に至るまで第一線で活躍し紛れも無く日本を代表するデザイナーの一人だ。
そんなSoloistを今エレファントに足を運んでくれている皆様が手に取り宮下さんの作るクリエイションを直接肌で感じてほしい。
当時のNUMBER (N)INEの洋服も多く所有しているが、宮下さんの作る洋服に一貫して共通するのが音楽が聞こえてくる様な作品作りだと僕は感じている。
(宮下さん自身もかなりバンドが好きでInstagramのストーリーズを是非チェックしてほしい。その時の気分であろう音楽をよく乗っけてくれている。)
正直NUMBER (N)INEを知っていたり所有していても今のSoloistに関しては身に纏った事が無い方も多いとは思う。
そんな方々に僕は是非袖を通して欲しい。
その為に今の所エレファントでもここ大阪店のみの取り扱い。そしてオンラインストアにも掲載は無く店頭でしか見れない特別な立ち位置となっている。
どのブランドでもそうなのだが、Soloistに関しては特に直接その肌で感じて欲しい。
SS25のテーマは「Plainsong」
赤と黒を基調にした洋服が立ち並ぶLOOK。
その裏には宮下さんの「そう簡単に着やすくはさせない」という意思が強く反映されている。
実際に昨今はワイドデニムにトップス。所謂オーバーサイズシルエット。
はたまたSNSなどで発見したインフルエンサーの物真似をしたり。
ファッションというものは自由であるという認識が当たり前になった今現在だからこそ、気づける人はもっとストイックに洋服を見て欲しいし纏って欲しい。
僕としてもこんなアナログにブログを書いている以上やはり何かを買い、着る。という意味をしっかり考えて欲しいなと感じる。
なんとなくで洋服を着てしまっている人が溢れている現代にも、宮下さんの作る洋服は必ず着る人に何かを訴えかけている。
そんな言葉を発する洋服が大阪店に並ぶことになった。
(入荷のたびに売り切れてしまい数が少なくなってしまった事をお詫びしたい、、、)
chesterfield coat.(gold buttons)
まずはLOOKでも一際存在感を放っていたコート。
形はブリティッシュなチェスターフィールド。見ればわかる通り無数のゴールドボタンが全面に遇らわれている。ゴールドボタンには制服で使われるイメージがある様にSoloistオリジナルのエンブレムが刻印され抜け目ない。
宮下さんはアメリカやイギリスのカルチャーを洋服に反映させる事が多いが、何かを強く物申したい時はイギリスが顔を覗かせる事が多いとの事。
このコートは展示会のトルソーに着せられ一番目立つ位置に存在しており、僕と折見さんは目を奪われてしまったが、実際どんな人が着ていても必ず振り返るくらいのオーラを放っている。
なぜならこのコートに袖を通そうと思える時点できっとその人は中途半端に洋服を着ていないから。きっと自分の意思やカルチャーを大切にしている人のクローゼットに掛かるんだろうな。
1b brit jacket.(gold buttons)
先程のコートと同様無数のゴールドボタンを纏った1Bテーラードジャケットで、名前の通りイギリスライクなパターン。ただ肩パッドなどは無くスッと馴染む様な見た目とは相まって優しい着心地。
生地は100%WOOLを使用しているので今の時期にもサクッと羽織れ、黒とゴールドのコントラストが光る1着に仕上がっている。
やっぱり僕はいつになっても黒色のテーラードジャケットに惹かれてしまう。
言葉で説明するのは難しいが何と無く潔いなと感じることが多く羽織るだけで背筋が伸びる様な、少し大人になれた様な。黒色のテーラードジャケットはそんな洋服だと思う。
(今宮下さん時代のNUMBER (N)INE黒テーラード着ながら書いてて余計テンションが上がった。)
zip up brit jacket.(gold buttons)
こちらはテーラードと同生地でフロントジップをあしらったブルゾンタイプ。
展示会でこのブルゾンに袖を通した際のテンションの高揚は今でも覚えていて、テーラードジャケットよりは肩が落ちたパターンで身体に馴染むサイズ感に驚いた。
ただSoloistの面白い所で単純に着やすいだけでは無くゴールドボタンのインパクトが効きストイックな洋服に仕上がり、着やすさと反骨精神が交わっている特別な1着である事は間違いない。
Wジップを採用しているので好きなスタイリング、着方で先述の2着よりカジュアルに着こなせるので誰でも袖を通しやすいかなと。
またSoloistのジップパーツやアクセサリーにはEND CUSTOM JEWELLERSという日本のハンドメイドのジュエリーブランドに依頼し制作されたオリジナルパーツを採用し些細なところにも配慮が行き届いている。
こういったこだわりがSoloistというブランドが生み出す洋服のクオリティの高さを物語っている。
beret.(15inc) "txapeldun"
最後に紹介するのはLOOKでも全てのスタイリングで被られていたベレー帽。
黒色と赤色の2色展開でBoinas Elosegui(ボイナス・エロセギ)という1858年から続く老舗帽子メーカーとのコラボレーションアイテム。

中でもエレファントでは一番サイズの大きい15インチをセレクトした。
だって大きいベレー帽の方が可愛いじゃん。というシンプルな理由もあるがエレファントに通ってくれている方達ならこのサイズ感を上手くスタイルに落とし込んでくれそうだなと思った。
宮下さんがずっと愛用しているブランドらしく念願のコラボレーションが実現したらしいがそこにシーズンを象徴するボタンパーツをふんだんに縫い付けているのが非常に宮下さんらしい。
また今回のボタンシリーズにはイギリスの伝説のファションデザイナー故Judy Blameへのリスペクトを讃え制作されている。
(僕が5年ほど毎日着用し愛用している安全ピンのピアスもJudy Blameの物でこの話を聞いた時は流石に声が出るほどテンションが上がった。)
また店頭にはボタンシリーズ以外にスタッズをあしらったデニムジャケットがあるが今回はボタンを纏ったアイテムに絞ってみた。
あまりこの様な事を書くべきでは無いのかも知れないが、今現在Soloistを取り扱いしているショップで僕が思うSoloistらしさをしっかり表現できているお店はかなり少ないと思う。
実際に全ての店舗を見れている訳では無いしそれぞれのお店のお客様のニーズやコンセプトが違うのは承知しているが、僕はやはり宮下さんの作る反骨精神を掲げた洋服、まるで直接音楽を聞いているかの様にロックが滲み出ている作品が好きだ。
僕はエレファントを通してSoloistのクリエイションを一人でも多くの人に上手く、カッコよく伝えれたらなと思いブログを書き終えようとしている。
勿論直接話も聞きに来てほしい。
宮下さん信者の方もそうで無い方も、ロックな方もヒップホップな方でも。
どんな人でもお待ちしています。
福原幹二