
一段と寒くなり街ではロングコートやダウンジャケットをよく目にする。
僕も去年買ったNAMACHEKOのファージャケットに身を包み冬の寒さに対抗している。
店頭でもニットやアウターといった今すぐ必要なアイテムが多く旅立ち、暖かさが長く続いた今年にようやく本格的な冬を実感し始めている。
先週の土曜日からKEISUKE YOSHIDAのPOP UPを開催しており、数多くのアイテムを皆様の手に取って頂いている。


POP UP前夜の15日はCOCKTAIL PARTYといったレセプションを行い周年パーティぶりに店頭でお酒を出した。
営業後に我々エレファントクルーとデザイナーもの吉田さんでご飯に行き、普段聞けない様な吉田さんのお話しは我々の刺激になり忘れられない1日になった。
吉田さんは非常に気さくな方でモードな洋服作りから些細な質問まで快く教えてくれた。
KEISUKE YOSHIDAはTHE ELEPHANTを立ち上げた時からお取り扱いさせて頂いているブランドで、吉田さんはオーナーの折見さんと年齢が近く親交深い。
折見さん曰く反骨心のある服作りに非常に共感するらしく、ただのモードでは無くかつて無い洋服で勝負しているブランドだ。
KEISUKE YOSHIDA

ケイスケヨシダ。1991年東京都生まれ。立教大学文学部卒業
coconogacco、ESMOD JAPONを経て2015年にKEISUKEYOSHIDAを設立。
2016年春夏シーズンより東京コレクションに参加。
明るいのか暗いのかわからない空気と、そこにいる彼らの感情と装いをコンセプトにギミックの利いたフェミニンなクラシックウェアを展開する。
今回のPOP UPではFW24のアイテムを数多く展開している。
後ほど紹介するオーバーサイズのボンバージャケットやフーディー、バギーデニムなどアメリカンカジュアルな要素が多いが、ただ単純な所謂「アメカジ」では無くKEISUKE YOSHIDAらしいエッセンスが光っている。
FLIGHT JACKET

今回のコレクションで個人的に一番推しのMA-1ジャケット。
写真の通りかなりオーバーなサイジングで無論ヘビーアウターとして活用できる。
元来のMA-1の要素を詰め込んではいるが一つ一つに反骨的なKEISUKE YOSHIDAならではのディテールを用いて完成されている。

Vintageの中でもこだわり抜かれた洋服に多く使われている日本老舗のジップメーカーのWALDESを採用。
加えてWジップを採用し現代のニーズに寄り添っているのが抜かりないポイントの一つだ。

首元のリブも内側に捲れ込み独特な表情を作っている反面、左腕のシガレットポケットもしっかり落とし込み崩しすぎないバランスが非常に上手いなと思う。
ただ一番の見どころはやはり製品の染めだ。
吉田さんはここに一番拘りを持って作り、何回も製品化する前に試行錯誤したとか。
ただの黒色では無くあえてムラを作るような風合いに仕上げパキッとしたイメージより個人的にこの様なカオスな表情がKEISUKE YOSHIDAらしいなと感じる。

バックプリントにはFW21のコレクションタイトルである”Like A Dead Pigeon(死んだ鳩のような)”といったテキストが加えられ、製品はBLACKとGRAYの2色展開となっている。
YUGAMI SLEEVE PARKA

先程同様オーバーサイズで仕上げられたフーディーはFLIGHT JACKET同様Wジップを採用し小ぶりなゴールドジップになっている。
カラーはBLACKとGRAY。


ただBLACKのフロントプリントは「DARK AGE」のテキストとKEISUKE YOSHIDAでも多く起用されているPIGEON(鳩)のイラストの2種類で制作されている。

商品名の通り”歪み”が加えられた脇下と袖のパターンがこのアイテムの所謂「違和感」を醸し出し着用する人シルエットをいい意味で破壊するフーディーだ。
肉厚なオンスの為今からの時期にアウターとして解釈もできるので長く着用してもらえるだろう。
WIDE DENIM PANTS

ラストは今回のPOP UPで最も人気のデニムパンツ。
カラーはこちらもBLACKとGRAYの展開になり、デニムという製品の特性上今後の色合いの変わり具合が楽しめるだろう。

レングスが非常に長くトレンド感を持つ反面、ただのワイドデニムでは無くベルボトムの様な裾の広がり具合にダブルにー仕様というのが今回のアメリカンカジュアル要素が強く浮き出ている。

ただデニムに多い5ポケットでは無くブランドが得意とするトラウザーのサイドシームポケットをチョイスしKEISUKE YOSHIDAらしい仕上がり。
勿論カジュアルな服装に合うのは間違いないが、襟付きのシャツやテーラードジャケットと合わしてもシャープなシルエットがメリハリを付けてくれる。
今回紹介したアイテムは現状オンラインページは作成しておらず、24日までのPOP UP期間中は大阪店のみの展開になるので是非足を運んで欲しい。
それに今回金額は記載していないが、非常に良心的な価格になっている。
KEISUKE YOSHIDAの普段と違う反骨心を味わっていただきたい。

(僕は今回ベルトに一目惚れし速攻買ってしまった...)
福原幹二